抄録
症例は71歳男性.便秘を主訴に受診.直腸鏡,注腸検査などより最大径8.5cmの直腸Villous tumorと診断し,長期にわたる副腎皮質ホルモンの内服,糖尿病の合併,全身状態などより内視鏡的治療を選択した.1年10カ月間に計17回の内視鏡的切除ならびに粘膜焼灼をおこない,adenocarcinoma in villous adenomaの病理診断を得た.最終治療後3年経た現在再発を認めず,Villous tumorでは明らかな浸潤癌の所見がなければ腫瘍径にかかわらず内視鏡的治療の選択が可能と考えられた.