抄録
症例1;76歳,女性.免疫学的便潜血反応陽性にて大腸内視鏡検査を施行,直腸S状結腸曲に5cmの有茎性ポリープを認めた.ポリープは正常粘膜に被われ,極めて柔らかく,可動性に富んでいた.色素散布では正常の無名溝が観察され,拡大内視鏡では正常pitが観察された.症例2;69歳,男性.便秘・麻痺性イレウスの精査目的にて大腸内視鏡検査を施行,下行結腸に3cmの細長い茎を有するポリープを認めた.2例ともポリペクトミーを施行した.ポリープは正常の粘膜と粘膜下層より形成され,粘膜下層は静脈とリンパ管の拡張を伴う浮腫状の疎性結合組織で構成されていた.真武らが提唱したcolonic muco-submucosal elongated polyp(CMSEP)に一致した所見である.CMSEPの本邦報告11例の臨床病理学的検討および文献的考察を加えて報告した.