抄録
症例は57歳の男性.1998年8月に胃癌にて胃全摘術Roux-Y再建を施行.4年経過後心窩部つかえ感が出現しCT,上部消化管造影,直腸診にて腹膜播種による挙上空腸狭窄と診断された.狭窄部へのステント留置を目的に入院した.食道空腸吻合部より肛門側5cmに狭窄あり.狭窄部の肛門側での空腸の屈曲によりデリバリーシステムが進まないため,デバイス先端部に絹糸を結び内視鏡下に鉗子で把持誘導することにより適切な位置にステントを留置し得た.これによって腹膜播種増悪による死亡直前まで経口摂取が可能であった.本法はQOL改善に有効であると考えられた.