2025 年 49 巻 2 号 p. 527-530
リバース型人工肩関節置換術(以下RSA)が2014年4月より本邦に導入されて10年が経過した.当科では2014年11月より同手術を施行し,概ね良好な術後成績を得てきた.一方で腋窩動脈損傷により心臓血管外科医によりバイパス手術を要した1例を経験した.人工肩関節置換術の術中の動脈損傷や仮性動脈瘤発生の報告はいずれもケースレポートで散見される.RSAは元々外方化・下方化などにより神経・血管損傷の可能性が指摘されている.骨折症例については術前から周辺動脈と骨折部の位置関係を十分に把握する必要があると共に,可能な限り早期に手術を行うのが望ましい.