日本プライマリ・ケア連合学会誌
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ISSN-L : 2185-2928
原著(事例報告)
代謝機能障害関連脂肪肝炎に伴う肝硬変に対して非侵襲的治療により日常生活動作が改善した1例
坂本 雄飛齋藤 寛子長谷 弘子加藤 慶三安部 宏
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2026 年 49 巻 1 号 p. 29-34

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抄録

症例は72歳女性.2か月前からの下腿浮腫による体動困難にて内科外来を受診し,代謝機能障害関連脂肪肝炎に伴う肝硬変の診断(Child-Pugh10点)に至りサルコペニアも合併していた.脾機能亢進に伴う汎血球減少を認め,入院時には赤血球輸血を,第6病日には血小板輸血を施行し,以後各血球数は徐々に回復した.全身浮腫には入院時より,利尿剤による薬物療法で改善し,分岐鎖アミノ酸製剤による栄養補給と,栄養療法や運動療法にてサルコペニアの改善に努めたところ,日常生活動作は改善し,退院時には杖歩行での階段昇降まで回復し肝予備能も改善した(Child-Pugh 7点).退院後は宅配による食事療法,訪問看護やデイサービスによる運動療法を導入した.今回,薬物療法に加え,上記「肝臓リハビリテーション」を実践したことで,非侵襲的治療のみで日常生活動作と肝予備能の改善と維持ができており,示唆に富むと思われ,報告する.

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