抄録
亜酸化的堆積物中におけるウランの挙動と海洋におけるウランの収支に果たす亜酸化的堆積物の役割を研究する目的で、同位体希釈誘導結合プラズマ質量分析法(ID-ICP-MS)を用いて、沖縄トラフと東シナ海から採取した堆積物中のウランとトリウム同位体を測定した。東シナ海の堆積物中における238U濃度と238U/232Th比は、深さによらずほぼ一定の分布を示した。沖縄トラフでは、表層酸化層で238U濃度と238U/232Th比が低く、亜酸化的環境になるとそれらは増加した。これらの結果を基に、ウランの沈着量と沈着機構について考察する。