日本地球化学会年会要旨集
2007年度日本地球化学会第54回年会講演要旨集
セッションID: 3B02
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課題1
高感度希ガス質量分析技術を用いた極微量ハロゲンの検出
角野 浩史バージェス レイバレンタイン クリス長尾 敬介
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抄録

近年の希ガス精製・質量分析技術の発達により、数千個程度の希ガス原子の高感度検出が可能になってきている。地球化学的試料に含まれるハロゲンは、原子炉における中性子照射により、希ガス同位体に変換できる。これに高感度希ガス質量分析技術を用いることで、極微量のハロゲン(塩素、臭素およびヨウ素)を検出できる。さらに段階加熱法や破砕法、レーザー抽出といった異なる希ガス抽出法を用いることにより、試料中の複数の保持サイトに含まれる様々な成分の希ガス・ハロゲンを、系統的に識別することが可能である。同様に中性子照射によって希ガス同位体に変換されるカリウム、カルシウム、バリウム、ウランなども、高感度に検出できるため、これらの固体元素からハロゲン・希ガスまで含めた包括的な情報を、同時に得ることができる。本講演では、マントル物質中のハロゲン組成について紹介し、この手法の可能性について述べる。

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© 2007 日本地球化学会
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