抄録
森林におけるSOAの大気中の組成と濃度を調べることにより、有機エアロゾルの組成や大気の輸送中の変質、エアロゾルの起源について明らかにすることが本研究の目的である。サンプルは京都大学の和歌山研究林(北緯34.04度、東経135.31度)で2010年8月20日~30日にハイボリュームエアサンプラーを使用し石英フィルタ上に補集したものを用いた。実験方法はサンプルをジクロロメタンとメタノール混合溶液で抽出し、TMS化するためにBSTFAを加え反応させた後GC/MSで測定を行った。測定の結果、イソプレン由来のSOAとリンゴ酸が主要な成分として検出された。これらは森林を起源とする化合物であった。サンプルを採取した場所の周囲は大部分が森林であり、エアロゾルが植生からの寄与を受けていることを示唆している。