抄録
ハロゲンは地球内部における水の挙動、起源を解明するための良いトレーサーとなり得る。マントル中の微量ハロゲンを分析するためには希ガス化法を用いる必要があり、原子炉内で試料に中性子を照射して核反応によりハロゲン等から生成する特定の希ガス同位体を定量することで多元素同時分析を行う。演者らは、既に開発した40Ar-39ArおよびI-Xe年代測定システムを用いてハロゲン分析を行ってきたが、さらに低濃度なハロゲンのより正確な測定を可能にすることを目的とし、高確度同位体分析、低バックグラウンドを実現する精製ラインを新規開発し、その性能の評価を行った。