抄録
鹿児島湾奥部海底には若尊と呼ばれる海底活火山が存在し、そこでは約200℃の熱水が噴出するチムニーを伴う熱水活動が2007年に確認された。この熱水の地球化学的特徴は、塩化物イオン濃度および水の水素同位体比が海水より低く、水の酸素同位体比が海水より高いことである。これらの特徴から、この熱水の起源は、海水だけでなく天水が混入していること、また、天水-海水混合線より酸素同位体比が大きく正の値にシフトすることから、有意な量のマグマ水が混入していることが示唆された。本発表では、2012年に本熱水系を再訪し、改めて熱水試料などの採取を行い、熱水活動の経時変化及び、噴出孔の違いについて検討を行った結果について紹介する。