抄録
現在の地球上に見られるカーボナタイトにはリンが多く含まれており、中には他の火成岩と比較して桁違いにリンに富むものもある(P2O5 ~ 11.56wt%)。従ってリンに富むカーボナタイトメルトがマントル物質から生成される条件を明らかにし、その条件が初期地球で実現し得る可能性を検討することは、初期生命の誕生とその発展を支えるリン供給機構を解明する上である。
本研究では、CO2とH2Oを含む始原的マントル組成を用いて部分融解実験を行い、マントル由来メルトが液相不混和現象を起こしてリンを濃集する可能性について検討した。出発組成としてKLB-1組成にシュウ酸二水和物を~10%加えたものを用い、ピストンシリンダー装置で2.5GPa・1150度で26時間保持した。得られた部分融解メルトに含まれるリンは0.15wt%とMORB程度であった。また、また、メルトでの液相不混和現象は観察されなかった。