抄録
高時間分解能でのジルコンウラン-トリウム-鉛年代測定法はマグマ活動の時間スケールを調べる上で重要な手法であるが、数万年程度の時間分解能で現象を議論するにはジルコン晶出時の初生放射非平衡の影響を正確に補正することが必須である。本研究では第四紀に属する若いジルコン試料の化学組成分析と放射性同位体分析を通じて、独立した二つの手法で非平衡補正のための補正係数を算出し、両者を比較・検討することでその信頼性を評価した。また、島根県三瓶火山の噴出物である三つのテフラより分離されたジルコンのウラン-トリウム-鉛年代測定を行い、年代決定手法の評価及び高温におけるマグマ活動の時間スケールを議論する。