抄録
南部北上帯デボン系および三郡変成帯・蓮華変成岩類の後背地・堆積場を,砕屑性ジルコン年代分布およびK-S検定を用いて定量的な拘束を試みた。蓮華変成岩類の砕屑性ジルコン年代分布は,東京大学地震研究所および名古屋大学環境学研究科設置のLA-ICPMSを使用して測定した。後背地の火成ジルコンのコンパイルは,ゴンドワナ大陸北東部周辺に位置していたとされる,オーストラリア,東南極,北・南中国地塊を対象に行った。
コンパイル結果,測定結果を用いてK-S検定を行った結果,南部北上帯デボン系および三郡変成帯・蓮華変成岩類の砕屑性ジルコン年代分布は,オーストラリア南東部(当時のゴンドワナ大陸北東部縁辺)と一致し,他とは一致しないことがわかった。この結果より,南部北上帯デボン系および蓮華変成岩類の後背地・堆積場は,Okawa et al. (2013)が示した位置(ゴンドワナ大陸北西部)よりも東側にあったと推定される。