抄録
北西太平洋のプチスポットについて、3カ所の火山フィールドにおいて採取された約170個の玄武岩試料の全岩化学組成(主要・微量元素,SrおよびNd同位体組成)と40Ar/39Ar年代値データセットを構築し、火山の地理的分布と合わせて包括的に解析した。
その結果、プチスポットマグマはリソスフェア-アセノスフェア境界に存在する孤立したメルト池に由来し、メルト池はプレート運動によって引きずられて移動しており、移動するスピードはプレート運動のスピードよりわずかに遅いと考えると、整合的に火山活動およびマグマ組成の時空間変化を説明できることが判明した。