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熱水噴出口から放出された金属硫化物の海水中での存在形態を明らかにするために、<30 nm, 30?200 nm, >200 nmの3つのサイズ区分に分画したAVS(酸揮発性硫化物)濃度を沖縄トラフ鳩間および第4与那国海丘において測定した。全AVS濃度は、鳩間海丘で2?9 nM、第4与那国海丘で<~5 nMであった。サイズ別存在比は、鳩間海丘では<30 nmのサイズ区画に全AVSの60?70%が存在していたが、第4与那国海丘では、30?200 nmと>200 nmのサイズ区画に全AVSの~50%以上が存在していた。熱水プルームから離れると、どちらの熱水域においてもAVSはほとんど<30 nm のサイズ区画に存在していた。2つの熱水域において熱水プルーム中のAVS濃度がほぼ同程度でありながら、そのサイズ別存在比が大きく異なっていたことは、金属硫化物粒子の成長/除去プロセスが異なる、あるいは熱水中に元々存在する金属硫化物のサイズ別存在比が異なる可能性を示唆している。