2024 年 24 巻 4 号 p. 141-145
セイヨウナタネ(Brassica napus)は、その種子中にオレイン酸(C18:1)、リノール酸(C18:2)、リノレン酸(C18:3)の3つの主要な不飽和脂肪酸を含む重要な油糧作物であり、日本の食用油として最も重要なナタネ油の原料となる。セイヨウナタネ種子の脂肪酸の含有量と成分比は栄養学的および加工用途において重要であり、オレイン酸含量を高めることは、主要な育種目的である。本論文では、高オレイン酸ナタネのゲノム育種の現状とゲノム編集技術の適用例を紹介する。