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白金が低濃度である外洋域と、濃度が高い湾内の間に位置する沿岸域における白金濃度は報告されていない。本研究では、房総半島沿岸から仙台湾までの沿岸域の白金濃度を報告するとともに、その循環過程に関して議論を行う。採取した水試料は、ろ過を行った後、陰イオン交換樹脂カラムを用いた濃縮分離法を使用して白金を濃縮し、四重極型ICP質量分析計 (ICP-MS) で測定した。100m以浅の測点では深度が深くなるにつれて白金濃度が上昇する傾向がみられ、これは岩手県大槌湾内の白金濃度の分布と同じであった。また、沖から離れた測点では保存型の分布となり、外洋海水と同じような濃度分布を示した。