日本地球化学会年会要旨集
2016年度日本地球化学会第63回年会講演要旨集
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G10 最先端計測・同位体化学の地球化学及び境界領域への応用
トータルエバポレーションTIMSと204Pb-207Pbダブルスパイク法を併用した極微量鉛同位体分析手法の開発
*深海 雄介飛田 南斗横山 哲也森脇 涼太臼井 寛裕
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p. 181-

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抄録

数ナノグラム以下の極微量Pb同位体分析時に分析精度に大きく影響するのは、存在度の最も低い同位体である204Pb (1.4%)の信号強度の低さであり、極微量PbについてPbイオン信号強度を最大化する事が分析精度の向上に重要である。本研究では、極微量Pb(< 2 ng)に対して同位体分析手法の最適化を行い、表面電離型質量分析計(TIMS)を用いてトータルエバポレーション法と204Pb-207Pbダブルスパイク法を併用した高精度Pb同位体分析手法の開発を行った。Pb信号強度の最大化と測定精度向上のために、イオン化促進剤の量、試料塗布幅、フィラメント電流値変化、測定値の計算方法の検討を行った。本研究の手法における208Pb/204Pb比の繰り返し再現性(2S.D.)として、0.160/00 (2 ng)、0.450/00 (0.5 ng)、1.30/00 (0.1 ng)が得られた。

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© 2016 日本地球化学会
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