p. 93-
大気微量気体成分の動態を考える上で、海洋表層は大気-海洋間気体交換により重要な放出源・吸収源となりうる。近年、大気化学の分野で気相中の微量気体を連続的に測定する技術を海洋表層水中の微量気体の連続測定に応用する試みが始まっている。我々は対象化学種のイオン化に化学イオン化の一つである陽子移動反応を用いた、気相中のVOCのリアルタイム計測が可能な技術である陽子移動反応質量分析計(PTR-MS)を大気海洋境界層のVOC測定に応用した研究を行っている。また、最近では赤外吸収を行う気体種に高い感度を持つキャビティリングダウン分光法(CRDS)を用いた溶存メタンの高分解能測定にも取り組んでいる。本発表ではこれらの新規実験系を用いた研究の概要と近年の具体的な研究例を紹介する。