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一般的に貧栄養である海洋において硝酸イオンは一次生産を制限する重要な成分の1つである。近年、人為活動の影響により海洋への硝酸イオンの沈着量は増加している。このため、大気中の硝酸イオンの動態解析は重要である。しかし、これまで太平洋において大気中の粒子態硝酸イオンの起源や酸化過程を明らかにした研究は少ない。そこで、本研究では窒素源の推定に有用な窒素同位体組成及び酸化過程の推定に有用な三酸素同位体組成を用いて、白鳳丸KH-13-7次及びKH-14-3次航海で採取した大気中の粒子態硝酸イオンの起源・酸化過程を推定することを試みた。発表では、太平洋赤道で観測された特異的に低い窒素同位体組成や中央北太平洋由来の気塊で観測された夏冬で変動しない三酸素同位体組成について議論する。