p. 177-
南関東ガス田は、日本最大の水溶性メタンガス鉱床として知られている。ここで採掘されるガスは、他のガス田と比較して極めて高純度(> 99%)である。さらには、最大で海水濃度の約2000倍のヨウ素や、高濃度の溶存有機物も存在しているが、地下深部生命圏との相互作用は不明な点が多い。本研究では、分子レベルの有機化学分析や同位体比分析などを用いて、陸上地下深部でのメタン生成過程を解明することを目的とした。メタンの炭素同位体比は、δ13C = -71.6±1.9‰ 、Δ14C = -997.4±0.3‰となり、14Cが枯渇していることが明らかになった。この結果から少なくとも採取地点周辺の深部地下水は、5万年スケール以内で周辺海水や天水から閉鎖的であることが示された。