日本地球化学会年会要旨集
2018年度日本地球化学会第65回年会講演要旨集
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G12 初期地球と生命起源の地球化学
小惑星衝突によるホルムアルデヒド生成:前生物的な糖前駆体の新たな起源
*増田 冴耶小林 敬道掛川 武古川 善博
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p. 7-

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抄録

RNAの構成分子であるリボースは、ホルムアルデヒドが塩基性条件下で縮重合するホルモース反応の生成物の一つである。よって、生命誕生以前の地球上で、ホルムアルデヒドの蓄積はリボースを含む糖の形成のために重要である。初期地球では小惑星や隕石の衝突が現在より頻繁に起こっていたと考えられ、小惑星の海洋衝突は初期地球におけるアミノ酸や核酸塩基などの有機物の非生物的生成過程として示唆されている。しかし、このような小惑星の海洋衝突によるホルムアルデヒドの生成は明らかになっていない。そこで本研究では、初期海洋への小惑星衝突を模擬した衝撃回収実験を行い、ホルムアルデヒドと糖の生成を検証した。その結果、対照実験を除くすべての実験条件で、ホルムアルデヒドの生成が確認された。本研究におけるホルムアルデヒドの形成は、小惑星の海洋衝突が生命誕生以前の地球上でホルムアルデヒドの新しい供給源であることを示唆している。

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