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タンパク質は酵素として働き、DNAやRNAの生成に深く関与するため生命に必要不可欠な高分子である。タンパク質を作るアミノ酸同士のペプチド結合は脱水反応のため水溶液中では逆反応の加水分解が卓越してしまう。この問題の解決にはアミノ酸水溶液の加熱による脱水が考えられ、先行研究ではアミノ酸飽和水溶液を加熱して乾燥させることで重合が示されてきた。しかし、このような蒸発実験でアミノ酸試料の状態は刻々と濃縮される水溶液の状態と乾燥後の固体の状態があり、どの状態で重合が進行したのか不明であった。これを明らかにするため、本研究では刻々と濃縮されてゆくグリシン水溶液の加熱と乾燥後の固体の加熱が重合に及ぼす影響を検討した。その結果、重合は水溶液存在下での加熱による蒸発の状態の方が進むことが確認でき、初期地球においても干潟のように蒸発速度の低い条件が再現されうる環境でペプチド結合がより効率的に形成される可能性を示唆する。