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サンゴ骨格や鍾乳石は古気候の復元によく使われるが、近年地震や火山噴火の履歴の解読への利用可能性も報告されている。本研究では元素分析を通して地震や火山噴火イベントが石筍に記録されているか検討した。試料は沖縄県南大東島の星野洞で得られた石筍を使用した。切片をLA-ICP-MSを用いて隙間なく微量元素分析を行った後、特異なシグナルが得られた区間についてNanoSIMSを用いて高解像度分析を行った。本発表では、石筍中の元素の濃集が火山噴火や津波など南大東島の地表に影響を与えたイベントを記録している可能性について議論する。