主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 104-
隕石にはアミノ酸や糖などの水溶性有機物とIOMと呼ばれる溶媒不溶性有機物が含まれているが、水溶性有機物は高い炭素同位体比を持ち、IOMは低い同位体比を持つことが知られている。本研究では、アンモニアが関与するホルモース反応(AFR)に伴って起こる炭素同位体に関する動的同位体分別効果が、12Cに富むIOMと13Cに富むアミノ酸を生成したという仮説を立て、その検証を行った。その結果、生成したIOMは12Cに富み、アミノ酸は13Cに富むことが明らかになった。合成IOMとアミノ酸の炭素同位体比の差は炭素質コンドライトに含まれるIOMとグリシンの差に匹敵するものであった。この結果は隕石の炭素同位体組成の多様性を初めて説明するもので、隕石有機物がAFRで生成したということを強く示唆している。