我が国での二酸化炭素地中貯留に関して、その地球化学的な理解を包括的に報告する。二酸化炭素地中貯留はその規模が大きくまた長い貯留期間によって社会との接点が多く社会の受容の面で困難を抱えている。日本では本格的な国の研究開発プロジェクトが開始され20年たつが、事業主体を定める段階にもいたっていない。 地球化学の見地に立つ本報告では、もっとも重要であると思われる二酸化炭素の長期にわたる地中挙動についての、これまでの内外での知見をレヴューする。また、漏洩の検知と修復こそが、我が国の地質条件で二酸化炭素地中貯留事業を成立させる鍵となることを論ずる。