主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 185-
古典的な微生物生態学では顕微鏡観察や寒天培地を用いて分離培養された微生物を対象に研究がなされてきた。昨今の分子生物学技術の発展により、環境中で大部分を占める未培養・未記載の微生物に関する知見が急速に蓄積し、微生物の多様性や生態をとりまく我々の理解は大きな転換期を迎えている。本発表の前半では、16S rRNA遺伝子アンプリコン解析やショットガンメタゲノム解析といった、近年の微生物生態学の基盤となっている「培養せずに研究する」技術の原理と功績、およびその限界と今後の展望を概説し、先端的研究事例を紹介する。一方で、未培養微生物に由来する膨大なゲノム・遺伝子情報の蓄積を背景に、培養株を用いた実験的検証の重要性と必要性も再認識されるようになった。本発表の後半では、未培養微生物の単離への挑戦や、培養株に基づく生理生態学的研究の最前線を先端的研究事例と共に概説する。