日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G2 環境地球化学・放射化学
放射光マイクロビーム蛍光X線分析によるナノプランクトンの個体別微量金属元素分析法の開発と応用
*田村 一紗板井 啓明砂村 倫成高橋 嘉夫
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p. 34-

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抄録

ナノプランクトンは水圏の一次生産者として大きな割合を占めるため、水-生物間の微量元素分配を理解するには、ナノプランクトンの微量元素組成の知見が必要となる。その元素組成は種によって異なり、環境中の種組成は時空間的に変動するため、種ごとの微量金属元素濃度が重要である。放射光X線マイクロビーム蛍光分析 (µ-XRF) では、非破壊でamolオーダーの微量金属の局所分析が原理的に可能である。本研究では、国内の放射光施設のビームラインを用いたµ-XRF分析を試行し、プランクトン1細胞ごとの微量金属元素濃度をXRFスペクトル解析によって絶対定量 (非検量線)することを試みた。また、複数湖沼で採取した珪藻を対象に水中-ナノプランクトン間の微量金属比の比較解析を実施し、珪藻の持つ化学量論比と環境因子の関係性理解を試みた。

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