日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
全国降水データの解析と青森県内採取試料による評価
*秋田谷 美乃吉仲 由季子野尻 幸宏
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p. 7-

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抄録

全国環境研協議会が1991年度から実施している酸性雨全国調査では1991-2015年度のうち、丸19年の期間において、全国50地点以上で採取した降水試料中の無機化学成分を分析し、データを国立環境研究所地球環境研究センターのデータベースから公開している。 このデータセットから汚染や強いローカル排出源の影響とみなされる外れ値除去を行った。地下水観測のデータ表現にならってパイパープロットで表すと、陽・陰イオンとも、海塩を末端成分とする直線に分布し、降水中のMg/Ca比とNO3/SO4比が全国的にほぼ一定値となっていることが分かった。データを利用して、降水中無機成分の濃度比について、地域性、季節性、経年変化の評価を行っている。 また、2018年12月以降、弘前市と五所川原市で日毎の降水・降雪試料を採取し、イオンクロマトグラフで陽・陰イオン成分を分析している。全国調査の観測値と青森県内の計測値を比較し、日別観測値から得られる情報を解析している。

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