主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 80-
近年,高質量分解能質量分析により,始原的隕石の可溶性有機化合物 (SOM)からMgを含む有機化合物 (Mg-OC)が報告され,これらは鉱物由来のMgと有機化合物が反応し形成した物質と考えられている。本研究は,Mg-OCの形成経路を理解するため,始原的隕石の in-situ分析を行い,Mg-OCと鉱物との空間的関係を調査した。脱離エレクトロスプレーイオン化とオービトラップ質量分析装置を利用したイメージング質量分析により,Murchison, Nogoya, Tagish Lake隕石フラグメントからMg-OCのアルキル同族体系列を多数検出した。Mg-OCはマトリックス領域に分布し,Mgを含む粘土鉱物との空間的相関が見られた。Mg-OCの相対イオン強度は,各隕石の水質変質の大小関係と一致した。以上より,Mg-OCは,隕石母天体での水質変質時に形成し,粘土鉱物の表面や層間に保存された物質であると考えられる。