日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G07 素過程を対象とした地球化学
初期火星における二価鉄光酸化反応と酸化還元成層したGale湖の古環境推定
*田畑 陽久関根 康人尾崎 和海菅崎 良貴杉田 精司
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キーワード: 火星, 光化学, 酸化還元
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p. 107-

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抄録

火星のGaleクレーターに着陸したCuriosity探査機による堆積物の鉱物分析の結果、Galeはかつて酸化還元成層したクレーター湖であったことが示唆されている。成層の形成メカニズムとして二価鉄光酸化反応が提案されている。しかし、その反応速度はこれまで酸性条件でしか報告がなく、中性pHが示唆されている初期火星には応用できなかった。本研究では室内実験により二価鉄光酸化反応の反応速度を酸性から中性までの幅広いpHで測定した。得られた反応速度を1次元の放射輸送-移流拡散モデルに組み込み、湖水中の鉄酸化還元状態の鉛直プロファイルを計算することで、二価鉄光酸化反応による酸化還元成層の形成条件を調べた。その結果、低CO2分圧大気下で二価鉄が地下水によって湖底から供給される場合では中性pHにおいて成層可能であることが明らかになった。このことは初期火星において初期火星においてCO2以外の成分が温室効果を担っていた可能性を示唆する。

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