主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 128-
ヒクランギ沈み込み帯の地滑り堆積物や付加体中には,孔隙充填型のガスハイドレートが発達する.本研究では,間隙水中の放射性ヨウ素同位体(半減期1570万年)を用いてガスハイドレートの起源を明らかにすることを目的とした.海域全体でSMTZは7~16 mと浅く,高いメタンフラックスが維持されている.ヨウ素同位体比の測定結果から,Site U1517は573~144×10-15,Site U1518は220~155×10-15,Site U1519は275~180×10-15と,古い付加体と同様の年代を示す低い同位体比がみられ,深度方向やガスハイドレート胚胎深度においても同位体比の大きな変動は見られない.従って,古い付加体に起源を持つ古いヨウ素や,高いメタン濃度の流体が海底深部から浅部にかけて一様に移動・分布しており,その一部のメタンがガスハイドレートとして砂層中に胚胎していることが示唆される.