日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G09 地球化学のための最先端計測法の開発、および、境界領域への挑戦
高速多点レーザーアブレーション法を組み合わせた多重検出器型ICP質量分析法による局所Ca同位体分析法の開発
*煙山 優太
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p. 150-

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抄録

本発表では、局所カルシウム同位体比分析法開発にむけた同位体標準物質の新たな候補物質を提案する。選定候補として4種類の炭酸カルシウム粉末試料(高純度化学社製、Sigma-Aldrich社製の炭酸カルシウム)を用意した。粉末試料は2%塩酸溶液に溶解した後にMC-ICP-MS装置(Neptune XT)で分析した。分析に際し、多原子イオン(ArH2+、KH+、CaH2+など)の干渉を低減するために脱溶媒試料導入装置(ApexΩ)を用いた。NIST915aで規格化したδ(44Ca/43Ca)値を用いて標準物質の候補を絞り込んだ。さらに本研究では、粉末試料をペレット化し、高速多点レーザーアブレーション装置(Jupiter Solid Nebulizer)を用いてδ(44Ca/43Ca)値を測定し、溶液導入法の違いにより、δ(44Ca/43Ca)値に変化がないかどうかの確認を行った。以上の分析及び実験結果から新規標準物質の選定を検討する。

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