主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 152-
原油をはじめとした化石燃料中の微量元素濃度は、炭化水素の起源や熟成度の地球化学的トレーサーとして有用である。微量元素の定量には、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)が一般的に利用されているが、有機質試料の場合、炭素に起因したスペクトル干渉や非スペクトル干渉のため、事前に有機物を除去する必要がある。本研究では、効率的な有機炭素の除去が可能である低温プラズマ灰化法(Low-Temperature Ashing : LTA)を用いて前処理を行い、有機質試料中の微量元素濃度を測定した。その結果、元素酸化物の揮発性や残留灰分の各種無機酸への溶解性などの因子に依存して、金属元素の回収率が変動することを確認した。また、微量元素濃度の定量値は認証値および文献値とほぼ一致する結果が得られた。以上の結果より、LTA法は様々な種類の有機質試料中の微量元素定量に有用であると言える。