日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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S01 地球環境と生元素循環
北海道噴火湾における、基礎生産に関する化学成分の時系列変動
*梅澤 沙知戸澤 愛美大木 淳之野村 大樹
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p. 160-

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抄録

イソプレンとは揮発性有機化合物の一種で、植物の光合成に伴い発生することが知られている。本研究では2019年2月から4月にかけて、計4回の海洋観測を噴火湾で実施し、珪藻ブルーム期の基礎生産に関する基礎パラメタ(栄養塩、溶存酸素、全炭酸)とイソプレンの変化を比較した。この結果から、粒子状物質の下方への輸送を含めて、ブルーム期における物質循環の様子を明らかにする。3/4から3/15における水深20―50 mの水深帯は有光層以深であり、水塊の交代が起きていなかった。このとき、栄養塩の減少と、全炭酸とイソプレン濃度の増加が見られた。イソプレンの増加から、有光層以深であっても光合成がおき、栄養塩が消費されたことが示唆された。この水深帯では有機物粒子の下方への輸送が卓越したため、栄養塩再生の効果が小さかったことが推測された。

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