日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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S03 環境放射能研究の最前線
極微量人工放射性Uの海洋循環トレーサー利用簡便化に向けた海水中U捕集法の検討
*阿部 美波坂口 綾瀬古 典明保科 宏行Karin Hain和田 茂樹山﨑 信哉末木 啓介
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p. 192-

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抄録

本研究では,海水中人工放射性U同位体が海洋循環トレーサーとして広く簡便に利用されることを目指す。そのため,実験室のみならず船上においても簡便かつ高収率なU捕集が行えるよう,「アミドキシム型吸着材」を利用した海水中U同位体の吸着・回収の最適化を試みた。吸着実験の結果から,ガラスビーカーを用いた際は海水pH 4,海水1 kgあたり吸着官能基添加量0.40 mmolが,船上での実験を想定したポリエチレン製閉鎖容器による同様な割合の官能基添加量を用いた際は海水pH 8が,U吸着の最適条件であった。脱離実験の結果から,2 mol/dm3塩酸を用いて80 %以上のU捕集率(海水基準)を得た。したがって,アミドキシム型吸着材を利用することで実験室だけでなく船上でも簡便な海水中U捕集を行うことが可能となり,海水中人工放射性U同位体の海洋循環トレーサーとしての簡便な利用に向け大きく前進した。

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