日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G04 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
電気エネルギーに支えられた海洋微生物生態系
*鹿島 裕之
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p. 43-

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抄録

地球における全生命活動は、元をたどれば光合成と化学合成によるエネルギー獲得で支えられていると考えられてきたが、環境中では金属硫化物などの導電体を介した遠隔的な酸化還元反応の共役による自発的な電子の流れ(=環境電流)が発見され、この電気エネルギーを利用した電気合成微生物活動が予見された。もし電気合成が生態系一次生産に寄与していれば、新たなエネルギー生態系として我々の生命圏観を更新させる可能性があるが、電気合成微生物の報告はほとんどなく、その環境中での実態は未解明である。そこで私は、海洋環境において電気合成微生物を探索しその代謝分子機構を解析することで、電気合成微生物活動の実証とその生態学的役割の解明を目指している。ここでは、電気合成環境から見出された微生物たちの生きざまを紹介するとともに、生命利用可能な環境中の電気エネルギーについて考察することで、電気合成微生物活動の生命圏における役割について議論する。

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