日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G06 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
習志野隕石の落下と分類
*米田 成一山口 亮竹之内 惇志岡崎 隆司高橋 直樹
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キーワード: 習志野隕石, 落下, 分類, H5
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p. 83-

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抄録

2020年7月2日午前2時32分、関東地方上空を大火球が流れ、千葉県習志野市のマンションの2階で大きな音がして、中庭に面した共用廊下で約63gの破片が発見された。また、4日に中庭で約70gの破片も発見された。千葉県立中央博物館へ連絡があり、5日に国立科学博物館へ持ち込まれ、約1週間のガンマ線測定を行い、宇宙線生成核種を検出した。さらに18日の調査で5階のテラス等で小片14個が発見された。隕石はまず5階以上の壁等に当たり、割れた破片が下の階へ落下したと考えられる。22日になって、1号の落下地から北東に約1km離れた船橋市内のアパートの屋根瓦が割れているのが見つかり、95gと73gの破片と5g以下の小片8個が発見された。10月には約15gの3号も発見された。国立極地研究所にて隕石薄片の作製と鉱物組成の分析を行い、H5コンドライトに分類され、11月1日に習志野隕石として隕石学会に登録された。

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