主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
回次: 70
開催日: 2023/09/14 - 2023/09/24
p. 154-
スロー地震は巨大地震の発生とも密接に関係していると考えられ、現在きわめて重要な研究対象となっている。多様なスロー地震がどのような地質学的現象と対応しているかについては不明な点が多いが、流体岩石相互作用が重要であるとされている。南海トラフ沈み込み帯等では地震発生帯より深い領域で深部スロー地震が発生しているが、そこでは高温の流体岩石相互作用が定常的に生じている可能性があり、地球化学的研究の対象となり得る。流体の組成には有馬型流体が1つの手掛かりを与えると考えられ、関連した深部流体の上昇が西南日本の深部スロー地震発生帯に根差しているように見えることがそれを支持する。また、深部スロー地震発生の場であったことが提案されている四万十帯メランジュの岩石の微量元素・同位体組成より、300℃を超える温度での流体岩石相互作用や流体の起源を示す予察的なデータが得られた。