日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G9 地球化学のための最先端計測法の開発、および、境界領域への挑戦
放射起源Sr同位体比(87Sr/86Sr)の海水中における均質性の再検討
*若木 重行堀川 恵司小畑 元石川 剛志
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キーワード: 海水Sr同位体比
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p. 190-

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抄録

Sr同位体層序に基づく堆積年代決定法は、海水中の放射起源Sr同位体比(87Sr/86Sr)の均質性を基礎としている。一方で、近年海水のSr同位体比に対する不均質性を示唆するデータが報告されている。本研究では、現在の海水における放射起源Sr同位体比の均質性を再検討する目的で、表面電離型質量分析計Tritonを用いて、従来よりも高精度に海水試料の87Sr/86Sr比測定を行った。その結果、大西洋の表層海水である標準海水3試料はいずれも誤差範囲内で同一の87Sr/86Sr比を示し、太平洋の海水試料も、その採水深度によらず標準海水と誤差範囲で一致した。一方で、東シナ海の試料はおよそ15 ppmの有意な同位体比変動を示し、その変動は塩分濃度の変化と良い相関を示した。現在までの結果では、open oceanにおいて海水Sr同位体比の有意な不均質性は検出されなかった。

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