日本東洋医学系物理療法学会誌
Online ISSN : 2434-5644
Print ISSN : 2187-5316
特別講演
「鍼治療とペインクリニックに必要な新デルマトームの基礎と応用」 古代人はツボに触れて神経や内臓の健康に想いを巡らしていた 兪穴・募穴の位置と内臓求心線維の新デルマトーム領域での一致性
伊藤 樹史
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2024 年 49 巻 2 号 p. 21-27

詳細
抄録
 兪穴・募穴の位置と内臓求心線維の新デルマトーム領域への反映と一致性を検証した。デルマトーム(dermatome) とは、単一脊髄神経の皮膚面への分布領域である。この領域が視覚的に確認できるのが帯状疱疹である。兪穴・募穴の位置と内臓求心線維の新デルマトーム領域での一致性の検証とは、内臓- 体性(皮膚)反射の現れる領域と兪募穴が一致するかどうかの検証になる。過去に行った旧デルマトームとの検証では不一致の結果であったと報告されている。新デルマトームを使った同じ検証を行ったところ完全に一致した。さらに兪穴の中には臓器を特定できない2つの経穴がある。厥陰兪と三焦兪である。この2つの兪穴が意味する臓器も推定できた。厥陰兪は膵臓と推測できた。三焦兪は前立腺、或いは副腎の両者を検証できた。著者は内臓と交感神経との関連性が強い副腎を強く推薦する。古代に作成された兪募穴の位置は正確であったことも証明できた。このことは大変な驚きである。これによって、兪募穴と体性- 自律神経反射、そして関連痛との相関についての裏付けが確認できた。今後は、兪募穴の積極的な臨床応用とその効果を集積したい。
著者関連情報
© 一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top