ジルコンU-Pb年代測定用のジルコン標準物質は、91500といった単粒子標準試料とPlesoviceのようにマルチグレインの標準試料がある。年代測定では、一次標準試料として91500、二次標準試料としてマルチグレインの標準試料を用いることが一般的である。二次標準試料では、未知試料に合わせた標準試料を用いることが望ましい。ジルコンは比較的多くの標準物質があるものの、白亜紀に適用できる二次標準物質がない現状がある。白亜紀は日本列島とアジア大陸東縁部の火成活動を議論する上で重要な時期にあたり、適切な二次標準物質があることが望ましい。 そこで、本研究では、過去白亜紀二次標準物質の候補として挙げられたことのある沢入花崗閃緑岩からジルコンを分離し、ジルコンの特徴を明らかにし、LA-ICP-MSとCA-ID-TIMSでU-Pb年代測定を行なった。その結果、LA-ICP-MSによる206Pb/238U年代は93.92 ± 0.62 Ma 、CA-ID-TIMSの206Pb/238U年代は94.15 ± 0.06 Maと得られた。SoriZジルコンは後期白亜紀の二次標準物質としての利用が可能である。