日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
会議情報

G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
自然界における新しい有機・無機・複合体分子群の探索:多次元分離/高分解能質量分析法の最適化と展開
*高野 淑識古賀 俊貴平川 祐太吉村 寿紘小川 奈々子大河内 直彦大場 康弘古川 善博角南 沙己菅原 春菜佐々木 一謹佐藤 基奈良岡 浩
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 67-

詳細
抄録

自然界には多種多様な有機物が存在する。初生的な物質進化の記載、例えば、地球帰還した小惑星リュウグウ(Ryugu)試料からは、20万種の有機質量シグナルがあり、そこから2万種を超える組成式が帰属された[1]。その中には、有機的に重要な分子群や水質変成による互変異性化を示す明瞭な証拠も判明している[e.g., 2,3]。代表的なアミノ酸であるアラニン(Alanine)の組成式は、C3H7NOで示される。理論上、その組成式を有する化学構造は、構造異性や鏡像異性を含めると50種以上を存在する。ゆえに、ノンターゲット解析から対象を絞ったターゲット解析を意図する場合、確実な分子構造の帰属には、湿式操作での分画から、極性および非極性分配および固定相との親和性を利用するクロマトグラフィー(LC/IC, GC)や電気泳動応答(CE)による分離などの複合的な交差検証が重要になってくる。[1] Naraoka et al. Science 379, eabn9033 (2023). [2] Takano et al. Nature Commun. 15, 5708 (2024).:解説は,高野ほか, 環境と測定技術, 52, 41-47 (2025). [3] Oba et al. Nature Commun. 14, 3107 (2023).

著者関連情報
© 2025 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top