抄録
画像データを用いて, そこに映されているネットワーク状の領域 (ネットワーク領域) を伝って電流や粘性流体の流れの解析を行うためのアルゴリズムを説明する.本論文で述べられているネットワーク解析とは以下のようなものである.ます, 画像データ中のネットワーク領域の三角形分割 (中野・藤井, 1991b) の情報をもとにして, ネットワークのモデルとしてしばしば用いられるPore-Channel (PC) モデルを構築する.次に, 流体がそのネットワークを流れる場合に, それぞれのChannelを流れる流体の受けるChannelの形状による抵抗値を求め, それをもとにネットワークを抵抗網モデルで近似する.この抵抗網全体の抵抗値を計算することによって, 画像データに映された物体の巨視的な浸透率や電気伝導度を計算することができる.以上の処理を実際に行うためのプログラムを本文では紹介する.