地質学雑誌
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論説
紀伊半島西部海岸地域に分布する四万十帯白亜系日高川層群
常盤 哲也束田 和弘竹内 誠
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2006 年 112 巻 4 号 p. 257-272

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抄録
紀伊半島西部海岸地域に分布する四万十帯白亜系は陸源砕屑物のみからなる湯川ユニットと陸源砕屑物とチャートや玄武岩の岩塊からなる美山ユニットに区分される.前者は時代未詳の厚層理砂岩を主とする小杭サブユニット(以下SUと略す)とアルビアン後期からセノマニアン後期の砂岩勝ち砂岩頁岩互層を主とする長崎SUからなり, 後者は, コニアシアンの頁岩勝ち砂岩頁岩互層を主とする唐子崎SU, サントニアンからカンパニアン前期の厚層理砂岩を主とする馳出の鼻SU, サントニアンからカンパニアン前期の頁岩勝ち砂岩頁岩互層を主とする潮吹岩SU, コニアシアン前期からカンパニアン前期の厚層理砂岩を主とする日ノ御崎SUからなる.湯川ユニットの小杭・長崎SUはそれぞれ紀伊半島中央部の湯川累層Y3部層とY1部層に, 美山ユニットの唐子崎・馳出の鼻・潮吹岩・日ノ御崎SUはそれぞれ美山累層のM1・M2b・M2aおよびM2b層に対比される.
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© 2006 日本地質学会
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