2011 年 117 巻 Supplement 号 p. S135-S152
神奈川県西部から静岡県東部にかけての地域は,伊豆弧と本州弧の衝突帯に位置し,様々な活構造が分布する.特に神縄断層や国府津-松田断層,およびそれら断層によって分布を規制される更新統の足柄層群については,伊豆弧衝突の最前線として,島弧衝突帯のテクトニクスに関する様々な研究成果が報告されてきた.近年,大規模な地下構造探査プロジェクトにより,この地域のプレート構造について新たな知見が得られ,再び注目を集めている.本見学旅行では,本地域に分布する活断層の露頭や足柄層群に挟在される火砕流堆積物を見学し,本地域の衝突テクトニクスに関して議論する.