2019 年 65 巻 3 号 p. 184-194
チモシーの地下茎型イネ科雑草に対する競合力の選抜方法の有効性を確認するために,5品種系統と20または25栄養系を用いたシバムギ競合条件での3試験から,雑草競合条件で選抜された栄養系群の後代と無競合条件で間接選抜された栄養系群の特性について検討し,収量性以外の他の主要形質との同時改良の可能性についても検討した。その結果,選抜上位群後代は選抜下位群後代と比べ有意に多収であり,個体植条件下での選抜が後代でも,さらには群落条件下でも有効であることが示唆された。また,間接選抜群は未選抜群に比べ有意に多収であり,無競合条件での間接選抜の有効性が示唆された。一方,耐倒伏性や栄養価形質との同時改良に際しては,障害となりうる相関関係が認められる場合もあり,有望な遺伝子型間で交配していく必要があると考えられた。