宝石学会(日本)講演会要旨
2019年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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2019年度 宝石学会(日本) 一般講演要旨
新しい球状ナノ炭素材料“マリモカーボン”の合成
-触媒担体へのダイヤモンドの応用-
*片岡 直人白石 美佳中川 清晴安藤 寿浩蒲生西谷 美香
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p. 10

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抄録

はじめに

我々は、ダイヤモンドの表面科学的研究を通じて、その表面構造の特異性が、触媒担体としての有用性につながるとの考えで研究に取り組んできた。例えば、メタノール分解による水素生成反応において、ダイヤモンド担体は、担持金属に対して、他の担体には見られない触媒活性を発現させることを明らかにしている。ダイヤモンドの触媒担体への応用研究から、その担体表面の触媒微粒子を成長点として、直径数十 nm 程度の繊維状ナノ炭素(carbon nanofilament:CNF)が生成することに注目し、材料化学的研究を進めている。本発表では、触媒担体としてのダイヤモンドと CNFs の複合材料であるマリモカーボンの合成、構造および応用について述べる。

実験及び結果

触媒担体としてのダイヤモンド粉体(粒径 0.5 μm 以下)は、空気中 400 ℃から 450 ℃で酸化処理後(O-dia.と表記)用いた。O-dia.は触媒金属塩の水溶液中に含浸し、水分除去後、400 ℃で酸化処理してダイヤモンド担持遷移金属触媒(以下 M/O-Dia.と表記。M: Ni, Co, Fe 等) を得た。図1 左上の灰白色の粉体は、Ni/O-dia.触媒である。図1右上には SEM 像を示す。触媒金属量は、ダイヤモンド担体重量に対して1~5 wt%とした。マリモカーボンの合成は、Ni/O-dia.触媒を石英製ボートに入れ、気相合成装置を用いて 400 ℃から 600 ℃程度でメタンと接触反応させることにより行った。図1左下に合成後の生成物を示す。CNFs の生成によって灰白色から黒色に変化している。図1右下は、生成物の SEM 像である。その直径は数十μm 程度のマリモ様の球状であり、マリモカーボンを構成する CNF の直径は数十 nm 程度であった。

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