2015 年 2015 巻 25 号 p. 178-181
本研究は,他者との対立を避ける傾向にありながらも親密な関係を求めているとされている現代青年を対象に,円滑なコミュニケーションに有効なアサーションを獲得するためのアサーション・トレーニングにおけるアサーション・スキルの獲得過程と,トレーニングの中のロール・プレイングの効果を明らかにすることを目的とした.今回は試行カウンセリングを通して,ロール・プレイングとそれに対するスーパービジョン指導がアサーション・スキルの獲得に及ぼす効果について検討した.その結果,ロール・プレイングには,事前に学ぶアサーション・スキルを実際の場面でも使うことができるように学習する役割があることが示唆された.そしてその学習効果を発揮するためにはロール・プレイングだけではなく,スーパービジョンのように,ロール・プレイング中のコミュニケーションについて俯瞰した視点からフィードバックする役割が必要であることが示唆された.次年度は本研究を踏まえ院生が自主的にグループを作り,トレーニングすることが,いかに専門スキルの獲得に寄与するかについて検討していくこととする.