2021 年 2021 巻 31 号 p. 1-9
本稿では,筆者が担当した授業科目「日本語表現実践」の受講学生を対象に,敬語能力を培うことを目的として行った場面ごとの敬語使用例の説明や,ロールプレイング実践授業の効果を,主観的尺度である事後アンケート調査と,客観的尺度である事後テストより実証した.授業を実施する前に,事前データとして敬語に関するアンケートとテストを実施し,実践授業の設計,構築に役立てた.
事前データより明らかになった受講学生の実態から,学生の自己肯定感,自己効力感の向上を図り,敬語を身につけたいという高い向上心を満たすべく,授業内では敬語の知識教育と実践教育の両方を実施することとした.
調査の結果,知識教育の一環として場面毎の敬語使用例の説明,実践教育の一環としてシチュエーション別にロールプレイングを行うことで,学生自身が様々な場面を体験しながら自信をつけ,敬語能力に関する自己評価を上げることが可能となる敬語教育は有益であることが示唆された.